お墓お役立ちコラム

永代供養6種類から故人に合わせた墓を選ぶポイント

2019.6.28
永代供養

かつては一家に一つは必ず必要とされてきたお墓も、家庭の状況によっては管理が難しく、永代供養墓を選択するケースも増えてきました。

永代供養墓にはさまざまなタイプがあり、供養の方法も多様化しています。そこで今回は、永代供養墓の種類と選び方について、石川県金沢市の「宝勝寺ふれあいパーク霊苑」がわかりやすく解説します。

永代供養墓の代表的な5つの種類

永代供養墓には、合同で埋葬する方法や個別に安置される方法があります。以下で詳しく紹介します。

1. 一つの墓石や霊廟の中に複数の人を埋葬する「合祀型」

ある一つの建物(墓石や霊廟など)の中に、亡くなられた方の霊を一緒に祀る方式です。

基本的にお墓は自分一人で入ることになりますが、合祀型ならたくさんの人と一緒に埋葬される安心感があり、「寂しくない」「ずっとお参りにきてもらえる」という理由で合祀型を選ぶ方も増えています。

お寺や霊園など、この合祀型を採用しているところは数多くあります。霊廟と呼ばれる墓所を設けて、そこに希望者を埋葬するため、毎年霊園にお金を納める必要がなく、維持管理費がかからないことも人気のポイント。

ただし、合祀された後で遺骨を取り出すことができないため、分骨や改葬ができません。そのため、合祀型を選ぶ場合はできれば生前から同意をとっておき、分骨を希望する親族がいる場合はその人とも話し合いをしておく必要があるでしょう。

2. 骨壷をそれぞれ安置してもらえる「集合型」

骨壷を集めて、一つのまとまりとして管理・安置する方法です。合祀型ではすぐに合葬してしまいますが、集合型は骨壷をそれぞれ安置してもらえます。

個別型のように特定の人だけに絞ってお参りすることはできませんが、合祀型のようにまとめて管理してもらえるので、お墓を建てる手間はもちろん、毎年支払う管理費の心配もありません。

墓所によっては、納骨した後でも分骨や改葬に応じてもらえる可能性があります。ただし骨壷を安置する期間が決まっている場合は、その期間中に分骨などを済ませなければなりません。

3. 永代供養のうち唯一お墓を立てられる「墓石型」

永代供養のうち、唯一お墓を建てられるのが墓石型と呼ばれる方法です。個人でお墓を建てられるほか、夫婦や家族など複数人が入れるお墓を建てるケースもあります。

骨壷から骨を取り出さずそのまま安置されますが、契約内容によっては一定期間が経過した後共同の墓所に合祀される場合も。しかし通常のお墓のように個別に参拝して供養ができるので、絶対お墓が必要という方におすすめです。

墓石型は比較的新しい永代供養方法になるため、対応している霊園がそれほど多くないのが難点と言えるでしょう。また、墓石代がかかるぶん、合祀型や個別・集合型よりも費用が割高になります。

また、墓石を撤去する際には撤去費用を支払わなければならない場合もあるため、契約内容をしっかりと確認するようにしましょう。

4. 樹木を中心に自然の中に埋葬する「樹木葬型」

桜などの樹木を中心とし、その周辺に遺骨を埋葬する方法です。最近では樹木に限らず、自然葬のようにして草花などで囲った場所に埋葬する形式も増えてきました。

樹木葬は墓石のいらない永代供養であり、お墓を探す必要はありません。一度料金を支払えば、あとは気軽に何度でも参拝ができます。埋葬スペースは小さなものになりますが、お墓を建てる必要がないので費用はとてもリーズナブル。

日本では、故人が肉体を失った後は「自然に帰る」と言われます。その言葉通り、自然の中に埋葬してもらえる方法として、樹木葬を選ぶ方も少なくありません。

5. 屋内に設置され規模もさまざま「納骨堂型」

納骨堂型は、屋外のお墓ではなく屋内(納骨堂)の中に個別に設けられた仏壇などの中に安置する方法です。納骨堂の方針によって規模や設備が異なり、費用も10万円から100万円を超えるところまでさまざま。

一人用から10人前後まで安置できる家族用など、規模が選べるのがポイント。一般的なお墓の建立から維持管理までの費用に比べればずっとリーズナブルですし、雨に濡れずに参拝できる安心感も魅力です。

ただし、遺骨の安置場所に立ち入りができないケースや、毎年維持管理にお金がかかる場合があります。納骨堂への安置を希望する方は、契約内容をよく確認し、納得したうえで申し込みを行いましょう。

永代供養墓選びの3つのポイント

次に、永代供養墓を選ぶうえでのポイントをみていきましょう。

1. 定期的にお墓参りをしやすい場所にあるか

樹木葬なら屋外、霊廟なら屋内というように、埋葬場所は屋外もしくは屋内のどちらかになります。

さらに、遺骨安置型(安置される期間の有無もチェック)であるか、あるいは遺骨を引き渡してからすぐに合祀されてしまうのか、屋外に埋葬するのかなど、埋葬までのタイミングも確認しましょう。

埋葬場所によっては雨の日や寒い季節に参拝がしづらい場合がありますし、車いすや杖を使うご家族がアクセスしづらい場所にあると、定期的にお墓参りしたくてもできない状況になってしまうため注意が必要です。

2. お布施や法要などにかかる費用を把握しているか

永代供養墓を提供している寺院や霊園は数多くありますが、かかる費用はそれぞれで異なります。

初回(骨壷の引き渡し時)のみ費用を支払って終わりというパターンが多くみられますが、なかには毎年一定の管理料を支払うケースや、供養に代金を支払わなければならない場合も。

納骨の際、施設に骨壷を引き渡すだけで終わるところも多くみられますが、僧侶に同席してもらい納骨法要を行うところもあります。ここでは僧侶に数万円程度のお布施を行うほか、納骨堂に来ていただいた時には開眼供養として、合計10万円程度をお渡しするケースも。

それ以外の法要では、参列の際に費用がかかることがあるので注意しましょう。法要はいわゆる法事であるため、参列者で食事会を行ったり、お礼の品物を渡すこともあります。そのような場合には雑費が細かくかかってくるので、費用にゆとりをもっておかなければなりません。

お寺では、永代供養墓に入れるためにそのお寺の檀家になることを定めているところもあるため、契約内容をしっかりとチェックしてください。

3. 宗派や供養の方法に納得できるか

永代供養墓はさまざまな宗教・宗派の方が利用できるように、あえて宗教不問や宗旨宗派は問わないなどとしているところが多いです。

ただし、大きな霊園のように幅広い宗教を受け入れている場所では、毎年決まった時期に合同慰霊祭を執り行うほか、各宗派の僧侶を招いてそれぞれの方法で供養を行います。もし宗派にこだわりがある場合には、対応している宗派を事前に確認しておきましょう。

ニーズに合うかどうかをよく考えてから申し込む

永代供養墓にはさまざまな形式が存在しており、契約内容や受けられるサービスは細かく異なります。

後から後悔しないためには、墓所の立地や埋葬・維持管理にかかる費用を総合的に考えていくことが大切です。できれば、故人がまだ生きているうちから家族や親戚間で話し合い、納得のいく方法を検討していきましょう。

スケジュールにゆとりをもちながら、しっかりと話し合いを進めていくことが大切です。

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